五社神社 埼玉県南埼玉郡宮代町東 旧・村社
現在の祭神 天之忍穂耳命・天津日子根命・天之穂日命・活津日子根命・久須毘命
本地 阿弥陀如来・不動明王・千手観音・釈迦如来・毘沙門天

「埼玉の神社 北足立・児玉・南埼玉」

五社神社

  宮代町西東90(百間村字東)

歴史

 創建については、元禄十二年(1699)に西光院住職宗彬法印と弟子の当社別当大蔵坊秀応が、荒廃した当社の改修の寄進を求めるために記した「勧進帳」(西光院蔵)には次のようなことが記されている。
 養老年中(717-724)かの行基が当地を訪れたところ、五人の老翁が現れ、「我々は仏法護持のため、様々な霊地に身を置いたが、当地は天地に比べるものがない霊地である。我々は熊野三山の翁・近江日吉の主・白山の厳翁である」と告げて姿を消した。 行基はこの告げに従い、当地に西光院を建立し、境内に寺の鎮守として当社を創建した。

信仰

 当社は「権現様」と称され、行基に神意を告げた五老翁を祀り、霊験あらたかな鎮守神として厚く崇敬されている。 祭神は、天之忍穂耳命・天津日子根命・天之穂日命・活津日子根命・久須毘命の五柱で、五間社の本殿の各々の内陣には、金幣と神鏡及び神鏡形の厨子に納められた祭神の本地仏とされる阿弥陀如来・不動明王・千手観音・釈迦如来・毘沙門天の像が奉安されている。 これらの仏像は、元禄十四年(1701)に村の有力者であった鈴木治左衛門・嶋村新右衛門・青井七右衛門・鈴木源左衛門・法印権大僧都宗彬の奉納によるものである。