羽黒神社 埼玉県大里郡寄居町秋山  
現在の祭神 素盞嗚命 <八坂社>・仁徳天皇 <若宮社>・天児屋根命 <白髭社>
本地 大日如来

「新編武蔵風土記稿」巻之二百二十三
(男衾郡之二)

秋山村

羽黒権現社

村の鎮守にて、 本地仏大日を安ず、 村持

「埼玉の神社 大里・北葛飾・比企」

羽黒神社

  寄居町秋山743(秋山字羽黒山)

歴史

 当社は秋山の中央にある羽黒山の山上に鎮まる。 創建については明らかでないが、『風土記稿』に「羽黒権現社 村の鎮守にて、本地仏大日を安ず、村持」とあり、化政期には村の鎮守であったことが知られる。 しかし、明治初年の『郡村誌』には若宮社・八坂社・白髭社の三社は載るが、羽黒神社の名は見えない。 また、明治生まれの氏子は、羽黒山には八坂神社を祀っていたと語っている。 何らかの理由で、明治初年に羽黒神社から八坂神社へ社名を改めたのであろう。
 明治四十年、折原の佐太彦神社に若宮社・八坂社・白髭社の三社を合祀した。 このため、羽黒山の八坂社の跡地に合祀記念碑が建てられ、遥拝所の形でその後も折々の参詣が続けられていた。 昭和三十年代に入ると、再び鎮守を守ろうとの気運が高まり、ついに昭和三十四年に八坂神社の跡地を社地として三社の神霊を迎え、再興を果たした。 社名は、鎮座地の羽黒山の名にちなみ、羽黒神社と号した。