白山神社 新潟県長岡市柿町  
現在の祭神 白山媛命
本地 十一面観音

高岡功「越後における白山信仰の浸透」

長岡市柿の白山神社

 この神社では今も神体として十一面観音を祀ってある。 毎年七月二十九日の祭礼には、拝殿にしつらえた祭壇には、香炉や造花の蓮華一対と宝珠型の燭台がおかれる。 神殿には前述の十一面の外に、諏訪と牛頭天王が祀られてある。 この神社は明治四十年(1907)全焼したが、その後の復興でも、神仏分離はしなかった。 向拝には神鈴とともに鰐口があり、その彫りをみると、明治四十二年八月吉日、製作者長岡市西神田町の石黒某となっている。 この外に絵札「白山妙理大権現」があり、十一面観音像が刷られている。