氷川神社 埼玉県さいたま市桜区上大久保 旧・村社
現在の祭神 素盞嗚尊
[合祀] 大日孁貴尊・菅原道真・猿田彦命
本地 十一面観音

「埼玉の神社 北足立・児玉・南埼玉」

氷川神社

  浦和市上大久保562(上大久保字本村)

歴史

 嘉永四年(1851)の「藤原細沼本系図」によれば、正応二年(1289)から「五九の市」と称して、五日・十五日・二十五日に鴨川の川上にある山王社で市が立ち、九日・十九日・二十九日に川下の氷川社で市が立った。 往古この二社は兄弟の神で、本地に十一面観音を祀るという。 山王社は大久保領家の日枝社で、氷川社が当社である。
 「大久保つじ村絵図」(大熊章一家文書)には、川からやや離れた鎌倉街道沿いに、東から「上らくじ」「ひ川」「やくしどう」が並んで見える。 「上らくじ」は、『風土記稿』上大久保村の項に「氷川社 村の鎮守なり、常楽寺の持」と載るが、神仏分離により当社の別当を離れ、廃寺となった。 また、「やくしどう」は、いつのころか常楽寺境内に移され、釈迦堂として祀られたという。