氷川社 埼玉県戸田市氷川町2丁目 旧・村社
現在の祭神 素盞嗚尊
[配祀] 奇稲田姫命
[合祀] 応神天皇 <八幡社>・天照大御神 <神明社>・宇迦之御魂命 <稲荷社>・保食命 <稲荷社>
本地 十一面観音

「新編武蔵風土記稿」巻之百四十一
(足立郡之七)

新曽村

氷川社

村の鎮守なり、 中央に本地十一面観音を安置し、左右に男体女体の二神を置けり、 金剛院持

「埼玉の神社 北足立・児玉・南埼玉」

氷川社

  戸田市氷川町2-12-9(新曽字前谷)

歴史

 当社の主祭神は素盞嗚命と奇稲田姫命の二柱である。 正長二年(1429)六月に法印権大僧都長順が記した「氷川明神縁起」(国立国会図書館蔵)によれば、当社は、大宮の氷川神社から正長二年に勧請したものであるといい、別当寺の金剛院は宮本坊長順が霊夢により創建したことを伝えている。
 『風土記稿』新曽村の項には「氷川社 村の鎮守なり、中央に本地十一面観音を安置し、左右に男体女体の二神を置けり、金剛院持」と見える。 この文中に記されている十一面観音は、神仏分離の際に廃されたものらしく現存しないが、男体女体の神像はそれぞれ全高が32センチメートルと29センチメートルの木像で、今も本殿に奉安されている。