日向神社 神奈川県伊勢原市日向 旧・村社
現在の祭神 白髯明神(高麗王若光)・熊野権現
本地 薬師如来

「新編相模国風土記稿」巻之五十一
(村里部 大住郡巻之十)

日向村

熊野白髭合社

村の鎮守なり、 神躰共に木像(長各一尺四寸八分) 日向薬師を本地仏とせり、 霊亀二年二月行基日向山に登り、薬師像を彫刻せんとする時、比二神出現して基に霊木を与ふ、 依て爰に祀れる由、薬師縁起に見えたり、 例祭八月四日、 両社領四石の御朱印は、天正十九年十一月賜へり、 薬師堂別当宝城坊持、
△末社 稲荷 秋葉
△鐘楼 宝暦四年の鋳鐘を掛

薬師堂

日向山(当山は大山の東にありて東方日影を支ふるものなし、故に名づくかと云)霊山寺(縁起曰、神仙の霊窟、異人の幽棲、衆霊の棲息する所なるを以て為に霊山の号を立)と号す、 霊亀二年二月行基薬師の告に依て当山に登り、薬師の像を彫刻して安置せんと欲す、 時に熊野白髭の二神出現して基に霊木を与ふ、 則是を以て像を作りて安置す、 此事叡聞に及びしかば則詔を下し、堂宇造営ありて勅願寺とせらる