檜新宮 石川県白山市尾添 白山比咩神社奥宮の元・境外末社
現在の祭神 大山祇命・大己貴命
本地 地蔵菩薩

「神道集」巻第六

白山権現事

三郎王子は本地地蔵菩薩なり。 この仏はこれ報恩経に莚には、補処の大士なり。 無仏世界には引導の上首なり。

「白山之記」

次に又一つの霊験ある宝社あり。 檜新宮と号す。 垂迹は禅師権現にして、本地はこれ地蔵菩薩なり。 建立の人は乃美郡軽海郷の松谷澄に住む如是房と言う人なり。 崇め奉る後二百歳に及べり。 錬行の輩、此の所に来集して精進し、この宝社に勤行す。 夏衆の勤行、注し尽くことかたし。 五月二十日ころより始りて八月彼岸に至ちて終る。 三時の懺法は、七月十七日より同じく二十三日夜半に至る七ヶ日夜程、花香の燈を断たず、不断の法花観音経大般若経一部を転読し奉り、舎利供一座曼陀羅供を供養し奉る。 地蔵会は二十四日朝の勤仕なり。
昭和59年7月に北陸電力により小祠が再建された。