天御中主神社 | 鹿児島県霧島市国分清水3丁目 | 旧・郷社 |
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現在の祭神 | 天御中主命・大日孁貴命・月読命・伊邪那伎命・伊邪那美命 [合祀] 源頼朝・島津忠久・丹後局 <守公神社> [合祀] 軻遇突智神 <愛宕神社> [合祀] 経津主神・武甕槌神 <御軍神社> |
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本地 | 毘沙門天 |
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弟子丸村にあり。 社殿南に向ふ。 祭神北斗星を勧請す。 清水城南面の山足に、厳石の尖觜七つあり。 其尖觜の長さ、各一町許。 是を北斗七星の剣先なりと称ず。 当社は其剣先の地に鎮坐せり。 往古源平争乱の比、当邑の生土神として勧請すといへり。 大永二年、本田因幡守親兼、重建の棟札を蔵む。 例祭年中八度あり。
本社より北の方、三十間許に洞窟ありて、洞口広さ五六丈囲あり。 洞中に少間許入れば、両洞に分る。 其深さ計るべからずとぞ。 洞中より清泉流れ出づ。 祭祀の時、供物を調ふに、此水を以てす。 又本社の辰巳二町許に、清泉白沙の内より湧出す。 其流を塩井川といふ。 祭祀の時は、此水を汲んで祭事を弁じ、及び此川の水神へも、供物を進めて、是を祭れり。
社官谷口氏なり。 谷口氏の祖先、谷口安房介入道神光といへる者、天正元年より、同九年まで本朝六十余州を遍歴し、法華経を諸所へ奉納し、国家の福を祈る。 貫明公是を賞じ、安房介へ、中臣大祓詞一巻、鬼神面三頭、刀長短二腰を賜へるとかや。
○毘沙門堂 本社の北二町許にあり。 本社の本地なりとぞ。