八幡神社 東京都新宿区市谷八幡町 旧・郷社
現在の祭神 誉田別命(応神天皇)・気長足姫尊(神功皇后)・与登比売神
本地 愛染明王

「江戸名所図会」巻之四(天権之部)

市谷八幡宮

市谷御門の外にあり。 別当は東円寺と号す。 南紀州高野山金剛峯寺に属して古義の真言宗なり。
本社祭神 応神天皇(甲冑の神体なり。相伝ふ、多田満仲崇信ありし霊躯にして、往古摂州多田の廟にありしを、太田持資ここにうつし奉るといへり。本地仏は愛染明王なり)。 東は神功皇后(応神天皇の御母后なり)、西は妃大神(天皇の御姉君宝満菩薩なり)、三神鎮座。
[中略]
社記に曰く、文明年間太田持資江戸城擁護のために、相州鶴岡の八幡大神を勧請し、山林および神田等若干を附して東円寺を創建す。