重蔵神社 石川県輪島市河井町 式内論社(能登国鳳至郡 鳳至比古神社または辺津比咩神社)
旧・県社
現在の祭神 天之冬衣命・大国主命
[合祀] 正哉吾勝勝速日天忍穂耳命・天津日子根命・天之菩卑能命・活津日子根命・熊野久須毘命・多紀理姫命・市杵嶋姫命・田心姫命 <八王子社>・表筒男命・中筒男命・底筒男命 <住吉神社>・建御名方神 <諏訪神社>・豊受大神 <保食神社>・事代主命 <西宮神社>・大山咋神 <日吉神社>
本地 十輪地蔵

「能登国名跡志」乾之巻

重蔵宮[LINK]

又重蔵宮は河合町に在、 一郡の大社にして近郷の宗社なり、 鳳至比古神社とあり、 神主能登氏なり、 此大宮は御神体天冬衣の命にして、大穴持命の異名にして御同体なり、 本地十輪地蔵のよし、 往古此辺は鷲魔とて悪鳥住て人をとる、 大穴持の命平け給し鷲骸を納めしより、鷲蔵宮といふよし。 又重蔵島より御神体あかり給ふより重蔵といふもあり。 又十輪地蔵の垂跡より輪島といふ由。 中頃両部習合の社にて、諸堂建ならび七堂伽藍にて、 其頃国守畠山氏より社領田地七町八段寄附、社頭修覆あり、 社人社僧多ありて、神林寺・西園寺・仏体寺・観音寺とて有しに、天正の頃石動山衆徒と与せしにより不残利家公四ヶ寺ともに焼払ひ給ふより、今は地名のみ残りあり、 漸く神主能登氏下社家の筋目神人とて、河合町に四十八人、外神子一人残りあり、 其後は長家より手伝ありて社頭修覆あり。