竈門神社 和歌山県伊都郡かつらぎ町三谷 竃門家の邸内社
現在の祭神 奥津彦命・奥津姫命
本地 薬師如来

「紀伊続風土記」巻之四十七(伊都郡第六)

三谷荘 三谷村

○竈門明神社 境内周十六間
 社(方三尺) 奥津彦命・奥津姫命合祀
村中竈門屋敷といふにあり 榊山の地主神にして丹生明神降臨の時煮焼をして御供を奉る故に竈門明神と称す 右の由緒に依りて天野社神職の輩社入りの前紀ノ川に祓し百日当社に参詣し幣帛を棒け後社入りをなすといふ 又天野総神主代替りには当社に来り始めて装束を著し後神職に叙すといふ (或は此地狩場明神誕生の地なり 明神誕生の時此神産湯を煖め奉りし故竈門明神といふこそ 此説恐らく誤ならん) 竈門屋敷に丹生明神影向の所あり 又本地堂(本尊薬師如来 境内周二十五間)あり