賀茂神社 群馬県桐生市広沢町六丁目 式内社(上野国山田郡 賀茂神社)
旧・郷社
現在の祭神 別雷神
[合祀] 玉依姫命・経津主神・武甕槌神・建御名方神・素盞嗚命・白滝姫命・宇迦之御魂神・外二十柱
本地
建津身命毘沙門天
玉依姫命吉祥天
別雷命善膩師童子

「垂迹美術」

垂迹工芸

180 建津身命神本地像(毘沙門天)
   総高22.2センチ 室町時代 桐生市 法楽寺蔵
181 玉依姫神本地像(吉祥天)
   総高17.3センチ 室町時代 桐生市 法楽寺蔵
182 別雷命本地像(善膩師童子)
   総高16.6センチ 室町時代 桐生市 法楽寺蔵

 図像的には、毘沙門、吉祥、善膩師の三尊であるが、寺では、これをそれぞれ建津身命、玉依姫命、別雷命の本地仏としている。
 三尊、いずれも懸仏の鏡板から転化した円形の挙身光背をつけるが、本体、光背、台座ともすべて一木からの高肉の彫成である。
 毘沙門天は両手先を欠失しているため、持物は不明であるが、甲冑に身を固めた通常の神将形をとり、岩座に安座している。
 吉祥天花冠をいただき、唐衣をまとい、右手を垂れ、左手には宝珠を安じて、岩座に倚座した姿である。
 善膩師童子は袍を着し、両手に梵篋をささげ、左膝を立てて岩座に蹲踞し、左右を振り仰いでいる。
 一説に吉祥天を毘沙門天の妃とし、善膩師童子をその子に擬することなどから、かかる三尊形式をとることは少なくないが、この諸尊の場合は、それぞれ先の諸神の本地の姿として表現されたわけである。