香取神社 埼玉県幸手市惣新田  
現在の祭神 経津主命
本地 聖観音

「埼玉の神社 大里・北葛飾・比企」

香取神社

  幸手市惣新田831(惣新田字北野)

歴史

 当社は惣新田の集落の一つである東川の鎮守である。 東川の地名は中川(旧庄内古川)の東側に位置することに由来する。
 惣新田は寛永年間(1624-1644)に江戸川の開削を行なうまでは下総国に属していた。 当社の創建は、この開削以前の天正三年(1575)九月十九日に、下総国一の宮香取神宮を勧請したものと伝えられる。 この口碑は、当社の草創期にかかわるものと思われるが、詳細については明らかでない。
 当社は、覆屋内に香取神社・雷電神社・榛名神社の三社を祀っている。 このうち中央の香取神社内陣には、本地仏としたのであろう、聖観音像の押出仏が納められている。 これは縦27センチメートル・横24センチメートルの銅製であり、年紀・奉納者銘などはない。 この押出仏は、往時の別当の存在をうかがわせる。