勝手神社 秋田県秋田市太平黒沢 旧・村社
現在の祭神 受鬘命
[合祀] 天照皇大神・宇迦之御魂命
本地 釈迦如来

「勝手大明神略縁起」

抑明神之義者、古来神武天王六十五代之時此神号を付、天魔和順之神也。
[中略]
然に古山内釆女之助、相州鎌倉上杉安房守の御家人、君之御跡を嗣、秋田郡黒沢村の法力館にこもる。
明神建立之儀は、釆女之助御軍之時、鉾先に彰れ、「君しはらく槙崇べし、此場に到着く有とも我教之如くするならは則勝利すへし」と言して、かき消すやうに失玉ふなり。 君を初め御共之諸士一度に明に感し、「我こそ勝手明神也」と有る、其日より則勝利をうると也。 猶しも信心あり。 則秋田へ下り、今黒沢村何佐不たいと云所落ち着き即矢勢山へ明神之堂建立有り。 大仏師定長明神仏師する也。
[中略]
明神尊体十六也。 さて其内毘沙門有り。 是は軍神故則祭りこむ也。 合て十六体有る明神、本地釈迦牟尼如来、本願人主水助綱田野半左エ門と聞へたり。