金剱宮 | 石川県白山市鶴来日詰町 | 白山比咩神社の元・境外摂社 旧・県社 |
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現在の祭神 |
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本地 |
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五人の王子御在す。
太郎は剣ノ御前、御本地は大聖不動明王なり。 この仏はこれ三界接領の悪魔降伏の生生にして加護の尊なり。
金剱宮に、宝殿・講堂(大日如来あり)・宝蔵・三重塔・鐘楼あり。 荒御前・糺宮・大行事・乙剱あり。
本宮(御位は正一位なり)
本地は十一面観音なり。 垂迹は女神なり。 御髻と御装束は唐女の如し。
金剱宮(白山の第一の王子なり)
本地は倶利伽羅明王なり。 垂迹は男神なり。 御冠に上衣を着す。 銀弓と金箭を帯し、金作の御太刀はかせ給ふ。
三宮(白山の第三の姫宮なり)
本地は千手観音なり。 垂迹は女神なり。 御装束等は本宮の如し。
岩本宮(白山の第二の王子なり)
禅師権現なり。 本地は地蔵菩薩なり。 垂迹は僧形なり。
中宮
本地は如意輪なり。 垂迹は本宮の如し。 ただし童形か。 児宮と云々。 ただし根本は如意輪なり。 後に三所を祝ひ奉る。
佐羅宮
本地は不動明王なり。 垂迹は金剱宮の如し。 早松は普賢・文殊なり。 二童子の本地か。
別宮
本地は十一面・阿弥陀・正観音の三所権現なり。 十一面は垂迹なり。 御姿本宮の如し。 阿弥陀は奇眼老翁なり。 神彩甚た閑正なり。 観音は咲を含む。 宰の官人なり。 銀弓金箭を帯す。
六日は仏が原、金剱宮へ入れ奉る。 此の明神と申すは、嵯峨天皇御宇、弘仁十四年に、此所に祝ひ奉りて三百五十余年也。 本地は倶梨伽羅不動明王也、魔王と威勢を諍て、邪見の剣を呑み給ふ。
金剱宮と申すは、白山七社の内、妙理権現の第一の王子に御座す。 本地は倶梨伽羅不動明王也。 国土を守り魔民を降ぜんが為とて、弘仁十四年に此の砌に跡を垂る。
夫白山妙理大菩薩と申奉るは、本地は娑婆施無畏の主し遍在智満の菩薩にて、垂跡は伊弉冊の尊となり。 別山大行事と申奉るは、本地は南方補陀落世界の尊容入重玄門の大士にて、垂跡は菊理媛の尊と権現輔佐の神なり。 高祖太汝と申奉るは、本地は安養能化の如来超世願王の善逝なり。垂跡は大己貴の命と権現輔弼の神なり。 六所の王子と奉るは、或は申仏法護持の天主降伏魔障明王、或は一代教主の世尊六道能化将権智福円満の大聖興願如意の菩薩なり。 一万の眷属と奉るは本地は三世覚母の文殊菩薩なり。 十万の金剛童子と奉るは本地は十種願王普賢菩薩なり。 五万八千之采女と奉るは堅牢地神の垂跡なり。 上三ツの峯に三社を鎮し、下もに四社を安す。 第四剣の宮と申奉るは、本地不動明王、垂跡は地神第三の神瓊瓊杵の尊となり。 第五中宮御前と申奉るは、本地は薬師如来、垂跡は地神第四彦火火出見尊なり。 第六勝佐良の宮と申奉るは、本地は聖観音、垂跡は地神第五鸕鷀草葺不合の尊となり。 第七岩根の宮と申奉るは、本地は十一面観音、白山第三之王子高野彦の尊なり。
第一本宮大御前者伊弉冊尊、本地十一面観音。 詠歌。玉垣は雲より空に顕れれ幾世経ぬらむ越のしら山。 第二は大己貴、伊弉諾尊、本尊阿弥陀如来。 詠歌。後の世もこの世もかねて唯たのめ越の三神のあらん限りを。 第三は別山大行事、素盞烏尊、又一説に天照大神の御子天忍穂耳尊、本地聖観音。 詠歌。くもはたゝ谷に埋みて久かたのつきにちかきは越のしら山。 是禅定の三社なり。 第四に金剱宮(私曰金剱今は鶴来と書く加州金沢より四里東に在り)、地神第三天瓊々杵尊、本地不動明王なり。 第五は中宮御前(私曰加州尾添村の地に在り)、地神第四彦火々出見尊、本地薬師如来なり。 第六は佐羅宮(私曰鶴来より中宮へ遷る道にあり)、地神第五鸕鷀草葺不合尊、本地毘沙門天なり。 第七は岩本宮(私曰加州別宮谷に在り)、高皇産霊尊、本地如意輪観自在。 合て七社権現也と云々
賀州 石川郡 河内庄 金剱宮
天照大神分身応現也〈号光明寺〉
崇神天皇御宇天降垂跡給也、天皇三年三月社立
神亀二〈乙丑〉行基菩薩ニ神体顕現給也
大行事ハ本地藍婆 俗躰
荒御前 本地大日如来〈亦普賢菩薩、亦愛染〉
本宮 金剱宮 本地不動〈俗体、天照大神現、白山妙理権現第一皇子也、妙理権現ハ伊弉冊尊、十一面也〉
糺宮 弥陀或不動、 井守宮 倶利迦羅、 乙剱 不動