金峯神社	山形県鶴岡市青龍寺	旧・県社

現在の祭神	大国主命・事代主命・少彦名命・安閑天皇

本地	釈迦如来

「金峰山万年草」下

本社
金剛蔵王権現（垂跡少彦名命、本地釈迦如来）
嵯峨天皇勅願所、金峰山青龍寺即ち是れ勅号、天下泰平国家安穏の御守護神社也。
［中略］
一書に云く。 金峰神社は所謂蔵王権現也。 祭神は少彦名命、即ち是れ高皇霊尊の子にして大己貴命と共に経営化被蒼生の神也。
［中略］
一書に云く。 蔵王権現は安閑天皇を祭ると也。
［中略］
縁起に云く。 役の優婆塞鉢森の上に善男子の群集するを見て、其故を問ふ。 皆云く、蓮華峰に霊光有り、然に山林鬱茂、猛獣隠顕するを以て、未だ攀躋することを得ず、是に従て遥拝すと。 此に於て優婆塞試に峰頭に登る、其言の如し。 加ふるに雲霧漠濛するを以て、容易に到り難し。 秘法を修し密呪を唱ふること数日。 霊場を詣で閻浮檀金の釈迦如来を拝す。 告て云く、善哉優婆塞、我昔し霊鷲山に在り、今は衆生を度せんが為に、金剛神と示現すと。
［中略］
又云く。 弘法大師湯殿山に入り大日如来を拝す。 告て云く、西方に霊山有り、即り是釈迦如来誕生の道場也。 仁者往詣すれば必ず利益有らんと。