后神社 東京都三宅村伊ヶ谷 式内社(伊豆国賀茂郡 伊賀牟比売命神社)
旧・村社
現在の祭神 伊賀牟比売命
本地 女躰

「三宅記」

かくて嫡女をば島の西の方に置玉ふ。 此の御腹に王子四人在しき。 此后ミトノ口の后を嫉み玉て、幼少の王子を抱き参せて、イガイの海へ飛入給ひて石となり海中におわしけり。 今二人の王子、一人は彼の島の丑寅の方にて海へ入せ給、一人は辰巳の方の沖にて思ひ死に失せ給。 残一人の王子は大明神に付参せてぞ在き。
[中略]
扨て代々過る程に、文武元丁酉より大宝元辛丑年迄に、島々后々王子王子、大明神の御誓願の如く衆生の願ひを満足せんと、各御願を立て玉ふ御姿を石に写し顕玉ひぬ。 [中略] イガイの后・ツボタの后は女躰に顕玉ひぬ。