黒崎神社 岩手県陸前高田市広田町黒崎 旧・村社
現在の祭神 息長帯姫命(神功皇后)
本地 観世音菩薩

「風土記書上」

一村鎮守黒崎明神社 小名崎山
勧請 嘉祥年中勧請之由申伝候得共、誰勧請と申儀、相知不申候。 本地仏観音像後面に供養銘文并誦経品目在之、明応五年大檀那広田城主、源綱継と彫付置申候。 当社往古は岩上に相建、右岩黒色に御座候に付、黒崎と称候由に御座候、何年之頃、此所江引移候哉、右年月、相知不申候。 綱継は葛西御家臣と相見得申候事。
社地 南北三十六間・東西二十間 一社南五間作
鳥居 三ヶ所 長床 南向 竪七間・横三間
額 鳥居竪額 黒崎大明神五字
 宮城郡松島村瑞岩寺御先住天嶺和尚御筆

「封内風土記」巻之二十一

広田邑 黒崎明神社[LINK]

不詳祭何神。 伝云。後堀河帝。嘉禄中所勧請也。 有本地仏観音像刻板。其後而雕社供銘辞及誦経品目。 明応五年。大檀那広田城主。源綱継。 此社旧在海浜峻岩上。此岩黒色。故以黒崎称之。 中古以来移于今地。 希文按。明応之号。後土御門御宇也。源綱継者。葛西家臣乎。

「気仙風土草」巻之上

広田村 黒崎明神社[LINK]

一 黒崎明神社。 此村の鎮守なり。 此社昔は南の海辺巉岩の峙たる上にあり。 此所の岩黒色なるか故に黒崎と云り。 此所より中古今の地に移せりと云ふ。 何れの神なる事詳ならず。 祭日正月十日・九月十日。 本地仏観音像古板に彫刻す。 板の後面に社供養の銘辞誦経の品目。 明応五年大且那広田城主源綱継とあり。