御嶽大神 神奈川県藤沢市西俣野 旧・村社
現在の祭神 日本武尊
本地 大日如来・不動明王

「新編相模国風土記稿」巻之六十
(村里部 高座郡巻之二)

西俣野村

御嶽社

村の鎮守なり、 神躰長一尺一寸、 本地大日不動の二像ありしと云へども今は失へり、 側に堅牢地神を安ず、 例祭六月十五日なり、 社伝に建久六年十一月の勧請といへど【東鑑】を推考するに、当村に大日堂あり建久六年十一月田畠を寄進せらる、是俣野五郎景久帰敬の梵閣にて、本仏は権五郎景政伊勢神宮御柱の材を取て造立し、権大僧都頼親が室にて開眼供養を遂げて安置す、其後景久歿後、堂宇傾危に及びしを景久が室此事を愁しに、三浦介義澄助力して修整せし事を載す、 今別当寺に蔵する大日の縁起にも、此事を記載せり、 さてはもとは大日堂にて、堂料寄附の年月を勧請の年月ち誤り伝へ、後世御嶽社と改め祀りしなるべし、
△洪鐘 寛政八年二月再鋳、
△別当神礼寺 御嶽山と号す、当山修験(遠藤村大験寺触下)