西大沢神社 埼玉県児玉郡美里町白石 旧・村社
現在の祭神 素盞嗚尊 <八坂神社>
[合祀] 武甕槌命・斎主命・天児屋根命・比売神 <春日社>・羽黒神 <羽黒社>
本地 千手観音

「埼玉の神社 北足立・児玉・南埼玉」

西大沢神社

  美里町白石353(白石字坂下)

歴史

 当社は天神川沿いに鍍座する。 「児玉郡誌」[LINK]には「当社は往昔は牛頭天王と称せLが、明治五年に八坂神社と改称して地方の老深く崇敬せり、創立年代は詳ならざれども、祭神武徳の大社たるを以て、近地猪俣の住人猪俣小平六範綱が、武運長久の祈願を寵めて霊験を得たりと云伝ふ、往時の本地仏千手観音は名僧空海の作なりと云ふこと正徳年間(1711-16)の古文書に在り、又社殿は享保三年(1718)に改造したる時の棟札今に現存せり」とある。 本地仏の記述から別当の存在をうかがわせるが、「風土記稿」に当社は村民持の「天王社」として見え、別当についての記載はない。 ただし、天神川を隔ててすぐ南側には明応年間(1492-1501)ごろより榛択郡のうち十か村の年行事職を務めたとされる本山派修験宝積坊跡、また東側にはこの宝積坊配下の智積院跡がそれぞれあり、両坊が当社の祭祀に関与したことは想像に難くない。
 明治四十二年には、旧湯本村の春日神社(中居明神社)、大仏村の羽黒権現社、円良田村の山王神社を当社に合祀し酉大沢神社とした。