八幡神社 神奈川県厚木市及川 旧・村社
現在の祭神 応神天皇
本地 阿弥陀如来

「新編相模国風土記稿」巻之五十六
(村里部 愛甲郡巻之三)

及川村

八幡社

村の鎮守とす 例祭八月十五日 神体は秘して開扉せず(弘法作と云) 天正十九年社領一石の御朱印を附せらる 縁起及び棟札(宝永二年)の文に據れば弘法大師の建立にして建久中本多七郎道本再興し、其後弘治三年中尾丹後守某宝永二年領主牧野氏再建せしとなり、
△末社 淡路稲荷合殿
△別当西福寺 及川山と号す、真言宗古義(高座郡河原口村惣持院末) 弘法の開基なりと云(本社の棟札に載す) 本尊阿弥陀(木像長二尺五寸)八幡の本地仏なり (縁起の略に、正八幡并本地如来共、弘法大師彫刻の霊躯なり、後年本多七郎道本と云者、如来を信じて発心して此堂に安居す、或時盗難有しに、如来身代りとなりて御首を失ふ、依て運慶をして御首を造らしむ、其後奇瑞ありて、村内小流中より失ふ処の御首を得たり、今此首を腹籠とす、彼小流を阿弥陀川と唱ふなどあり)