八幡神社 東京都八王子市大塚  
現在の祭神 応神天皇
本地 阿弥陀如来

「新編武蔵風土記稿」巻之九十七
(多磨郡之九)

大塚村

八幡社

大塚の上にあり、 勧請の年代をしらず、 大猶院殿より社領六石三斗の御朱印を賜はれり、 神体は応神天皇降誕のときの御像なりと云、御長二尺ばかり、木にて造れり、 本地弥陀木の立像、長二尺ばかり、これは別当所に安せり、 前に石階六十級ばかりあり、 その中ほどに鳥居たてり、 天正二年二月の頃までは、本山修験正浄院とて別当寺ありしが、これは廃院となりて、後今の最照寺かはれりと云、
別当最照寺 八幡山無量寿院と号す、御朱印社領の内にあり、相伝ふ寛永七年十月井上主馬と云もの願主として、もとの別当正浄院のあとへ当寺を起し、法印永秀を開山とす、これより真言宗となり、高幡金剛寺の末に属せり