片岡神社 神奈川県平塚市片岡 旧・村社
現在の祭神 別雷命
[配祀] 豊受比売命・大山咋命
本地 十一面観音

「新編相模国風土記稿」巻之四十九
(村里部 大住郡巻之八)

片岡村

雷電社

村の鎮守なり、 当社は下加茂の社を写し祀る所にて、勧請の年代伝へざれど、鎌倉将軍の頃は前記の社と称し、祈祷を命ぜられしと云伝ふ、 建暦二年八月当社を以て、鎌倉将軍の祈祷所と定めし事【東鑑】に見ゆ (曰、八月二十二日、相模国片岡前記等社事、可為将軍家御祈祷之由、今日被定之、図書允奉行之) 祭神天彦火瓊瓊杵尊、神躰は座像(長八寸)と云伝ふるのみ、開扉する事なし、 本地十一面観音、是も開扉せず(木にて円鏡の如く作り、内に彫刻すと云) 例祭八月九日、社領二石の御朱印は天正十九年十一月賜ふ、 拝殿あり、
△鐘楼 寛永六年の鋳鐘をかく、
△東照宮 御入国の頃当社神主屋鋪内に御床几を居させられ、御休息あり、後他界の後、其所に御宮を建立せしが、屋鋪内に置奉る事恐ありとて、文化七年本社の北、山上に石祠を造立し移し奉り、旧地には法華経一部(一石に一字を書写す)を埋め、上に供養の碑を建、
△末社 牛頭天王
△神主 宮河丹後 吉田家の配下なり