酒匂神社 神奈川県小田原市酒匂2丁目 旧・村社
現在の祭神 伊弉諾尊・伊弉冉尊
本地
駒形権現十一面観音
八幡大菩薩

「新編相模国風土記稿」巻之三十六
(村里部 足柄下郡巻之十五)

酒匂村

駒形社

村の鎮守なり、 祭神鸕鷀葺不合尊、(木立像、長二尺) 又当社御生題と(按ずるに、正体の誤なるべし)号して、銅鏡面に像を鋳出せしものを、別当寺に置、 天文二十二年、岡部出雲守広定の寄附する所なり、其図左の如し、[図略] 同時小島左衛門も又生題二面を寄附す、こは中古失へり、
[中略]
本地十一面観音、(別当寺の本尊是なり) 例祭七月七日、(当社及八幡の神輿を舁て村内を巡行す)
[中略]
幣殿・拝殿等あり、 寛永五年の鰐口を掲ぐ、 社地に供所及神木古松一株あり、(囲一丈八尺) 南蔵寺の持

八幡社

是も鎮守とす、 例祭駒形社と同じ、 神木に松樹一あり、(囲一丈一尺五寸) 是も南蔵寺持

南蔵寺

酒匂山不動院と号す、古義真言宗(国府津村宝金剛寺末)[中略] 本尊十一面観音、(木立像、長二尺四寸、村内駒形八幡両社の本地仏なり、寺記に像の中心に、本尊再興、当寺別当法印実紹、伊予阿闍梨隆賢、応永七庚辰年七月日と記すとあれど、今秘仏なれば、見るべからず)