三皇熊野神社 秋田県秋田市牛島西三丁目(本宮)
秋田県秋田市牛島東二丁目(里宮)
旧・村社
現在の祭神 天照皇大神・伊邪那岐大神・伊邪那美大神・須佐之男命
[配祀] 稲荷大神・八幡大神
本地 観世音菩薩

「出羽国風土記」巻八

村社三皇神社 同熊野神社[LINK]

三皇神社は牛島村字竹原に鎮坐す 其神躰は伊邪那岐命伊邪那美命須佐男命三柱を祭ると云ひ又伊邪那岐命天照大神月夜見命三柱を祭るとも云ふ 其創立年暦詳ならす
[中略]
熊野神社は牛島村字牛島に鎮座す 祭神は伊邪那岐命須佐男命事解男命三柱なり 往古は竹原神社の合殿なりしを慶長五年当社の霊告に依りて現地へ遷座し一村の産土神となす 天明年中観音菩薩を本地仏として伝応山熊野大権現と唱ふ 弘化三年二月十五日火災に罹りて社記を焼失す 明治三年神仏を分ち仏像を廃す 同十二年八月村社に列す
 社殿(四間 三間) 社地(二百六十九坪) 氏子(二百十一戸) 境内社(神明社 稲荷神社 愛宕神社)
(按に郡邑記に当社は観音菩薩熊野権現合殿なり 別当修験龍宝院 三月十七日観音を祭り九月九日は熊野権現を祭る 共に湯立神楽あり 観音は久保田巡礼三十三番札処の第七番にて正月十六日七月九日同十六日札納とて男女老若打混し参詣群聚す 又遊覧記に当社を糸曳観音又咩呂理観音と云ふ此は妙理と云事にや 土俗の説に此村不幸あれは観音が女と化けて毎夜泣き歩く俗にメロメロ泣と云ふ 依て号けしと 又黒甜瑣語に牛馬の如意輪観音を訛りしなりとあり 何をか是なるを知らす 併記して当時の景況を示す)
観音菩薩像は宝袋院(牛島東一丁目)に移管。
明治44年、三皇神社と熊野神社を合祀して三皇熊野神社と改称。 旧・三皇神社は本宮、旧・熊野神社は里宮となる