山王春日神社 岡山県倉敷市日吉町 旧・村社
現在の祭神 経津主神・建御雷神・姫大神・天児屋根命・大山咋神
本地 地蔵菩薩

「備中誌」(窪屋郡 巻之二)

山王権現[LINK]

山王権現
本社〈一間半一間〉、拝殿〈方一間〉、前殿〈一間ニ三間〉。 山林平地〈十五間四方〉。
社の四方に塀有。 内陣位冠束帯の神像有、大宮権現と見ゆ。 山王は七社也。 東坂本に座す大宮、聖真子、八王子、客人、十禅師、二宮、三宮、是七社也。 此社は笹沖寺谷と云処に井上寺と云天台宗の寺有しか、天正十三年笹沖より澁江村へ遷りし時、鎮守山王を今の地に移せり。 此並ひ村に八王寺といふは、山王七社の内八王寺権現を祭れるより村の名とせるならずや。
秀雄按に、此山王社も昔は七体有しか、失て一体残れるを祭りてけり。 同社の中春日明神神体地蔵の像を安置せり。 是も山王七社の内十禅師の本地仏なれは、ここの山王七体の本地仏なるへし。