山王社    
本地 薬師如来

「新編武蔵風土記稿」巻之百二下
(多磨郡之十四下)

下椚田村

山王社

小名狭間の内山あひを伝ひて、奥の方なる尾崎にあり社領五石を御朱印を賜ふ、 わづかなる社なり、 勧請の年代をしらず、 此地の山の根より清水湧出し、北に流るゝこと二町許にして、上椚田村に入、 川幅三尺許りの水を、社領の水田に沃く、
末社 弁天社 小祠なり、
山神社 これも同、二祠とも別当寺の巽の方にあり、
第六天社 別当寺の北の方山上にあり、
稲荷社 本社の南の方なり、
別当真福寺 本社より一町許り東にあり、 山王社地に清水あるを以て、山号を水沢といふ、 新義真言宗にて、高尾山薬王院の末寺なり、
[中略]
又本社山王の本地仏薬師の木像あり、立身にして、長一尺二寸許り
真福寺は東京都八王子市狭間町に現存