浅間神社 山梨県南アルプス市江原 旧・村社
現在の祭神 木花開耶姫命
[配祀] 瓊瓊杵尊・彦火火出見尊
本地 薬師如来

「文化と自然で読み解く山梨」[PDF]

近藤暁子「彫刻に表現された富士山の信仰」

 浅間神の作例は希少で、特に古代に遡るものとしては、11世紀の作とされる江原浅間神社(南アルプス市)のご神体が上げられる。 その姿は、中央に如来形の半身像、周囲に俗体形の女神像三躯を背中合わせに配したもので、大変珍しい。 像が安置されていた宮殿に記される文亀4年(1504)の墨書銘には、浅間大菩薩と本地薬師の記載が見られることから、浅間神とその本地と考えられた薬師如来を一体として表現したものと推定される。