神明大神 神奈川県川崎市中原区中丸子 旧・村社
現在の祭神 天照皇大神
[配祀] 稲田姫命
本地 阿弥陀如来・薬師如来・観世音菩薩

「江戸名所図会」巻之三(天璣之部)

羽黒権現

稲毛山王より八町ばかり南の方、中丸子村にあり、別当は真言宗にして、瑠璃光山無量寺と号す。 相伝ふ、天正年間羽州羽黒山より勧請すといひて、本地仏弥陀・薬師・観音等の木像を安置す。 行基大士の作なりといへり。

「新編武蔵風土記稿」巻之六十四
(橘樹郡之七)

中丸子村

羽黒社

多摩川の方へよりてあり、 本社三間に二間拝殿六間に二間半、東に向、 本地仏弥陀薬師観音は行基の作なり、 社地のさま雑木茂ていとふりたり、 当社勧請の始を尋るに明暦三年の縁起あり、 こは時の社僧天順と云へるが記せしものにて、当社神力の尊のみをのせしなれば、もとより事実のとるべきことなし、 たゞそれが中に天正年中出羽国よりうつして勧請せりと云ことを載たり、 さあらばこの頃よりの勧請ならんか、 例祭正月八日六月十日九月八日の三日をもて行へり、 村内無量寺の持、
末社 弁天社、本社の傍にあり、
神明天神稲荷合社、本社の北にあり、神明及び天神はもと多摩川向び飛地の内にありしにいつの頃かこゝにひきうつして合殿となせり、
蔵王社、本社に向て右にあり、この傍に社守の家あり、二間に九尺