白岡八幡宮 埼玉県南埼玉郡白岡町白岡  
現在の祭神 応神天皇・仲哀天皇・神功皇后
本地 阿弥陀如来・薬師如来

「白岡八幡宮畧縁起」

抑白岡八幡宮と申し奉るは、 下野国手洗久保にてご出生ましませし慈覚大師かたじけなくも人皇四十五代仁明天皇の御宇嘉祥二(己巳)年当社草創の勅命を蒙り此地に下らせ給ひ、 上は院宣の重きを戴き、下には万民の望を達せんと杉の木に丹精を抽んで、終日通夜信心堅固に加持護念なし給ふに、 一七日に満る頃不測や虚空に音楽聞へ西の方より紫雲たなびき、赫灼たる光明四方に輝き、 正八幡宮若宮姫宮の三社の御神躰、ならひに本地弥陀薬師の御尊像出現ましませしハ、実に誠心神仏の冥慮にかなふことなり。 此神徳を末世に伝へ蒼生衆生を救ハざらんやと、感涙肝に銘し龔しく三拝九拝し給ひて、もつたいなくも此御尊像を模し彫刻し奉り給ふ一刀再礼の御作也。