白鳥神社 埼玉県比企郡小川町勝呂  
現在の祭神 日本武尊
本地 十一面観音

「新編武蔵風土記稿」巻之二百二十五
(男衾郡之四)

竹沢勝呂村

白鳥明神社

村の鎮守なり、 本地仏十一面観音を安ず、
八幡社 二社共に西光寺持

「埼玉の神社 大里・北葛飾・比企」

白鳥神社

  小川町勝呂310(勝呂字西山)

歴史

 村内の谷津(現在の字神出)で夜ごと光るものがあり、村人は恐れおののき近づくものもいなかった。 ある時、当地を通りかかった一人の落武者がその話を耳にし、光の発する場所を堀り起こしてみると、十一面観音像が現れた。 ときあたかも上空を二羽の白鳥が舞い、掘り終わると同時に白鳥は向かい側の山の中腹に舞い下りた。 武士と村人らはこの白鳥を神の使いと崇め、白鳥のとまった場所に十一面観音像を安置した。 以来、白鳥大明神として祀られるようになった。 その創祀は暦応三年(1340)とも明徳年間(1390-94)とも伝えられている。 更に『郡村誌』に「天文三年壬辰(1534)二月勧請す」と記されている。 祭神は『明細帳』に「日本武尊」とある。