現在の祭神 |
武甕槌命・経津主命・天児屋根命・姫大神 |
「草津市史」第1巻
集町観音堂は正三位神社境内にある。
慶長六年(1601)の社記によると、この神社には別当寺であった智巌寺があり、現在の観音堂がこれに該当する。
十一面観音立像は正三位神社の本地仏で、社記には第一座武甕槌神、第二座経津主神、第三座天津児屋根神・姫大神、すなわち春日正三座を勧請して、これにより社号を正三大明神というと記している。
春日神社の春日曼荼羅より考えると、十一面観音立像は姫大神の本地ということになる。
「かみとほとけのかたち: 湖南地方を中心とした神像と本地仏の世界 企画展」
十一面観音立像 一躯
草津市 集町
木造 像高130.5
平安時代(十一世紀)
十一面観音像の安置される観音堂は、正三位神社の境内になる。
第一座武甕槌神、第二座経津主神、第三座天津児屋根神、姫大神の春日正三座を勧請したことから正三大明神の名があるという。
『興福寺官務牒疏』によれば、この集の地に智巌寺があり、「本尊薬師観音。隆尊僧正開基。坊舎二宇」という。
智巌寺は正三位神社の別当寺であり、十一面観音はその本地仏(姫大神の本地)であった。