杉山神社 神奈川県横浜市鶴見区岸谷  
現在の祭神 日本武尊
本地 不動明王

「新編武蔵風土記稿」巻之六十六
(橘樹郡之九)

生麦村

杉山社

海辺の西の方六十間の余引入てあり、 社地は山の上なり 里正八郎右衛門が抱地にて別当は龍泉寺なり、 天正八年より前の勧請なることは分明なり、されどその初めを伝へず、 前に石の鳥居をたつ両柱の間一丈 神体は古き仮面なりと云、それも神輿の内に深く秘おきてたやすく拝することを免さゞれば、いかなる面と云ことを知らず、 又別所に神体と覚しきものあり、其図右の如し、[図略] これ華蔓などの類か、 杉山明神は式内都筑郡の神社なり 夫を勧請せしなるべし、 又此文によれば本地は不動尊なるべし、 又棟札二枚あり 其一は慶安三年八月二十四日と記し、時の御代官伊奈半十郎及び手代のものゝ交名をしるせり、 又元禄十六年二月の棟札にも伊奈半左衛門が名をしるせり、 例祭年々六月六日神輿を出し同十一日社へかへると云