高城神社 埼玉県熊谷市宮町 式内社(武蔵国大里郡 高城神社)
旧・県社
現在の祭神 高皇産霊尊
本地 愛染明王

「埼玉大百科事典 3」

高城神社[LINK]

社伝によると崇神天皇(第十代)のころの創建といわれ『延喜式神名帳』にある旧大里郡一座(小社)の高城神社は当社であろうといわれる。 社名は、祭神の高皇産霊命の別名を高木神、または高城神と称したのに由来する。
[中略]
当社はもと高城明神とも呼ばれ、明治維新以前は本地仏として愛染明王を祀っていたため広く紺屋業界の信仰を集め、遠く京都、江戸の紺屋職人講中による奉納も多く、また縁結びの神としても知られている。

「荒川 人文Ⅱ 荒川総合調査報告書 3」

熊谷染[LINK]

 熊谷市街の中央に在る総鎮守高城神社は、明治の神仏分離までは、「愛染明王」を本地仏として祀ってあった。 愛染明王の「アイ」は染みこむという藍染に通ずる俗説から、高城神社は染色業者にとって信仰の対象であったことは、1841年(天保12)9月建立の燈籠からも考えられる。 高さ2.75mの青銅製のこの燈籠には150名に及ぶ染色業者の名が銘刻されている。