高爪神社 石川県羽咋郡志賀町大福寺 旧・県社
現在の祭神 日本武尊
[配祀] 奇稲田媛命・事代主命
本地
高爪大明神十一面観音
若王子十一面観音
伊須留岐権現虚空蔵菩薩
八幡大菩薩阿弥陀如来
気多大明神地蔵菩薩
白山妙理権現十一面観音

「日本絵画史年紀資料集成 十世紀―十四世紀」

一二七五年 板絵六社明神懸仏(高爪神社)

〔裏面〕
 (一)
     建治元年九月九日
  冨来之院
  高爪大明神
     願主伝燈大法師祐禅
 (二)
     建治元年九月九日
  若王子
     願主伝燈大法師祐禅
 (三)
     建治元年九月九日
  伊須留岐権現
     願主伝燈大法師祐禅
 (四)
     建治元年九月九日
  八幡大菩薩
     願主伝燈大法師祐禅
 (五)
     建治元年九月九日
  気多大明神
     願主伝燈大法師祐禅
 (六)
     建治元年九月九日
  白山妙理権現
     願主伝燈大法師祐禅

①石川県羽咋郡富来町大福寺 高爪神社蔵
②六面 円形板製 各径23.5cm
③重要文化財(昭和39年1月28日)
④各面表には本地仏が一体ずつ描かれる。 (一)・(二)十一面観音、(三)虚空蔵菩薩、(四)阿弥陀如来、(五)地蔵菩薩、(六)十一面観音か。

石川の文化財[LINK]より

木板彩画懸仏(6面)[LINK]

この六面一具の懸仏は、かつて高爪山六所宮(現在の高爪神社)の御正躰であったものである。
六面とも、檜一枚板を円形につくり、裏面の周縁に面取りを施し、両肩に鉄製の吊金具を打ち付けてある。 表は全面に胡粉を塗り、十一面観音坐像(高爪大明神)など6社の本地仏を各面に1躯ずつ墨線で描き、朱・緑・青・黄土などで彩色を施している。

裏面には、
建治元年九月九日
富来之院
高爪大明神
願主傳燈大法師祐禅
とある高爪大明神をはじめ、各々裏面の中央に「気多大明神」・「伊須留岐権現」・「白山妙理権現」・「若王子」・「八幡大菩薩」、その左右に建治元年(1275)の年紀と、願主名が墨書されている。

高爪山は別名「能登富士」とも呼ばれる秀峰で、古来、信仰の山として知られてきた。 この懸仏は、木板彩画という他に類を見ない形式で、しかも正統派の絵師によって本地仏が描かれ、神名・年紀・願主名が記されており、中世の高爪信仰を知るうえに極めて重要である。
昭和60年「石川県の文化財」より