東照宮 東京都台東区上野公園 旧・府社
現在の祭神 徳川家康
[配祀] 徳川吉宗・徳川慶喜
本地 薬師如来

「明治維新神仏分離史料」巻上

鷲尾順敬「東叡山寛永寺の神仏分離の始末」[LINK]

東照大権現、本社は文殊楼の後右方にあつたもので、これも自ら別の地にあつた、即ち今の東照宮である、 貞享四年に、藤堂高虎が建立し、慶安三年に大将軍家光が対馬守阿部重次に命じて、改めて築造したものである、
[中略]
本社の右方に、本地堂〈五間四面〉があつた、 寛永十六年に酒井忠勝の建立にかゝるもので、内陣は秘密であると云ひ、前立は東照大権現の本地が、東方万八千土を照らすと云ふ薬師如来であるとせられ、仏師法眼康猶の作にかゝる薬師如来三尊が安置してあつた、
[中略]
本地堂の本尊薬師如来三尊は、両大師堂の経蔵に納めたのであつたが、後に浄名院妙運の発意により、同院の経蔵に移し安置することゝなつた、