都万神社	宮崎県西都市妻	式内社（日向国児湯郡 都万神社） 日向国二宮・総社 旧・県社

現在の祭神	木花開耶姫命

本地	釈迦如来・薬師如来・地蔵菩薩・観世音菩薩・文殊菩薩

「妻万五社大明神之縁起」

正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊、 天照太神之尊子高皇産尊之女栲幡千々姫ヲ娶リ、 天津彦々瓊々杵尊所生也、 天照天皇共（トモ）申、皇御孫尊共（トモ）申也、 此尊天王従リ下界ニ初メテ降リ坐（マシマシ）テ天下ノ主ト成リ給テ以来神代ト成レリ、 於是掛（カケマク）モ辱モ妻万大明神君ト申シ奉ルハ此時自リ始御神也、 夫劫初天ノ上ヨリ千別ニ々々給テ嶋ニ天下リ坐（マシマシ）テ経給事惣八千三年、 其中間ニ嶋従リ木一本生ヘ出タリ、 花ノ開クル中従リ玉女独リ化生セリ、 木菓佐久也姫須妣（スベカラクヒメ）ト号ス、 天照天皇ト夫婦ト為シ、 相（カタライ）ヲ経給フ事一千七百二年、 相生子三人、女一人・男二人、 第三ノ御子計（ハカツテ）而立述主（コトシロヌシ）ノ天王ト号シ奉ル、 其後甲午歳九月十日大足（ヲヲタリ）ノ皇女天王ト石船ニ乗ツテ件嶋ニ来着、 天照天王御命（ミコトノリ）宣ベ給ウ、 大足ノ皇女ト立述主ノ天王ト同船ニシテ而世界ヲ周リ給フ可シ、 者則チ同船シテ巡周（メクリ）給ヘリ、 次此当ニ来着シ給テ、 下津石根ニ宮柱太敷立テ天地須美ヲ加ヘ御座（マシマス）中、 大足皇女ノ天王忽然トシテ五体不安、心神迷ヒ給ヘリ、 時ニ立述主天王ノ御事（コトワザ）ト而、此ノ霊河ノ水エ赤キ旭（カヒ）ニ汲セシメ与（タマヒ）テ、 大足皇女ニ奉リ給、則御五体平安ニシテ而身心安穏ニ成給、 時ニ須妣（ヒメ）即チ宣ハク、 悦バシ哉我王子早ク此ノ世界ヲ一向（ヒタスラ）ニ領掌シ給テ、 世ノ末ニ此世界ニ来着セル人トニ、 此ノ河ノ水汲ミ祈テ飲始セシメ給ヘ、 吾レ無病安穏ノ薬ト成リ訖（オワン）ト曰フ、 則立述主天王ノ即御名ヲハ吾レニ結縁シテ妻万大明神ト号シ奉ル、
［中略］
〇妻万宮　釈薬地観文
　平群一社
　臼杵高知尾一社
　櫛間一社
　江田一社
　以上五社如此
［中略］
○春日四所本地　一説ニ云、鹿嶋（観音）　春日（釈迦）　大原（地蔵）　吉田（弥勒）
○春日四所大明神者 　一御殿　武雷槌命　鹿嶋大明神　本地釈迦
　二御殿　祝主命　香取大明神　本地薬師
　三御殿　天津児屋根命　平岡大明神　本地地蔵
　四御殿　姫御神　天照太神宮　本地十一面
　若宮祐通
　右御本地ト妻万同