常将神社 群馬県北群馬郡榛東村山子田 旧・村社
現在の祭神 千葉常将
[合祀] 宇迦之御魂命 <稲荷神社>・日本武尊 <吾妻神社>・品田和気命(応神天皇) <八幡神社>
本地 阿弥陀如来・観世音菩薩

「神道集」巻第八

群馬郡桃井郷上村内八ヶ権現事

そもそもこの八ヶ権現とは、また津禰宮とも申すなり。
[中略]
日本人王五十六代帝淳和天王御宇、天長五年甲申年、上野国国司一人下り給ふ。 桃苑左大将家光と云う人なり。 御子に若君一人御在す。 月塞殿と申す。 形は人に勝れ善哉童子の如し、情は世に超て自在童子に相似たり。
[中略]
天狗共に捨てられし後、心も物狂ひと成り給ひて、天狗養育の児なればとて、山神達哀みを垂れ、通力を譲られ、神と成り給ふ。 これより父母を始めとして自害せし八人の男女も同じく神と顕して、八ヶ王子とぞ申しける。
世の末に成れば里へ下りて社を立て住み給ひ、八ヶ権現とぞ申ける。 今の代の人は津禰宮とぞ申ける。 皆本地は弥陀・観音の応迹なり云々。