宇美八幡宮 福岡県糟屋郡宇美町宇美1丁目 旧・県社
現在の祭神 応神天皇・神功皇后・玉依姫命・住吉大神・伊弉冉尊
本地 阿弥陀如来・薬師如来・弥勒菩薩

「須恵町誌」

須恵町の歴史

新原地蔵堂については説明が要る。 実は、これは明治初期に荒れくるった廃仏毀釈の難を避け、宇美八幡宮誕生寺からひそかに新原に移されたものである。 廃仏毀釈とは、それまで神仏混淆の信仰形態であったものを、明治政府の神道国教化政策にもとづき神仏分離⇒仏教廃止へと急進化した動きで、寺院・仏像が破壊・廃棄されたものである。

◎参考 新原保存仏像碑 新原地蔵堂にあり。
(表)新原村保存ノ薬師如来・阿弥陀如来・弥勒菩薩ノ三木像ハ、モト宇美八幡宮所縁ノ誕生寺ニ安置セラル。 神仏分離ノ際、当村ノ有志八幡宮ノ神職留守美可和等ト謀リ、右仏像ヲ遷シテ地元ニ祀ル。 今碑ヲ建テ由来ヲ刻ム所以ハ、郷土ノ平安ヲ祈リテ仏像ヲ迎ヘシ、父祖ノ志ニ応フルノミ。
 昭和二十五年十月日
  撰併書 九州大学名誉教授 長沼賢海
(裏)仏像移管ノトキノ証状ノウツシ
    一札之事
  産宮御本地
一 阿弥陀仏  一体
一 薬師仏   々
一 弥勒仏   々
一 大師木像  々
 右堂共々
右此節依御談其村江令為置者也
慶応四年辰十月
  留守美可和
  韓橋 主膳
  神武 左京
新原村
 御信心連中