吉野山口神社 奈良県吉野郡吉野町山口 式内社(大和国吉野郡 吉野山口神社[大 月次新嘗])
旧・村社
現在の祭神 大山祇神
本地 観世音菩薩

「日本の神々 4 大和」

吉野山口神社(宮坂敏和)

 吉野町の北西にそびえる竜門岳の霊峯を望む山口の神として、山口集落の東北端、岳川左岸の低い丘陵上(旧竜門村山口)に鎮座し、『延喜式』神名帳「吉野山口神社(大。月次新嘗)」に比定されている。
[中略]
 祭神の大山祇命は本来は山の神であるが、農耕に必須の水源の神、気象の神としても祀られた。 また、大山祇命を天神と崇めたことから、中世には天満宮として菅公を祭神としたこともあった(当社社記)。
[中略]
 当社の場合も本地垂迹思想によって神域に神宮寺の大宮寺が建立され、天満宮の本地仏として観音仏を安置する本地堂に社僧が居住し、神前に読経して五穀豊穣を祈った。 当社は同じ境内の高鉾神社とともに竜門大宮と称し、金剛界・胎蔵界両部習合の神社として、参道に両部大鳥居が建てられたほか、拝殿との間に中門を建立、竜門岳山麓の竜門郷二十一ヶ村の惣社として栄えた。