ジェームズ・フレイザー『金枝篇』によると、レックス・ネモレンシス(Rex Nemorensis)とは、イタリアのネミの地におけるディアーナ女神の祭司の称号「森の王」です。#ゲゲゲの鬼太郎 pic.twitter.com/48XRr7mp9Y

— k.hisadome (@HisadomeK) March 22, 2020

オレステースが「妹をつれてイタリアに逃亡したが」とありますが、この箇所の"妹"はおそらく誤訳でしょう(正しくは姉のイーピゲネイア)。
「古典文学」とあるのは、エウリピデス作『タウリケーのイーピゲネイア』を指すと思われます。 https://t.co/ikkfKHES8a

— k.hisadome (@HisadomeK) March 23, 2020

エウリピデス作のギリシア悲劇『タウリケーのイーピゲネイア』の後日譚に結び付けられたローマの伝承です。
アガメムノーンの王女イーピゲネイアはタウリケーでアルテミス女神の巫女をしていましたが、弟のオレステースと一緒にアルテミス女神像を持って逃げだします(ここまでは元の悲劇の話)。 https://t.co/3gy45aIy7Z

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ローマの伝承では、オレステースがこのアルテミス女神像をイタリアのネミに伝え、同地に祀ったのが「ディアーナ・ネモレンシス」(ディアーナはローマ神話の狩猟の女神で、アルテミスとしばしば同一視されます)。この「ディアーナ・ネモレンシス」の祭司が「レックス・ネモレンシス」というわけです。

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ローマ人は自らの神話をあまり発展させなかったので、ギリシア神話を流用して神名をローマ風にしたり、ギリシア神話のエピソードの後日譚(例えば、ウェルギリウスの『アエネーイス』)を創作したりしました。
ディアーナ・ネモレンシスの由来もその一つというわけですね。

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