昨夜の録画しておいた『祈り〜神と仏と〜』の第六回「僧形八幡神像とは何か」を観ました。
— k.hisadome (@HisadomeK) February 10, 2021
これは良い番組ですね。 https://t.co/lkjDUGqgmA
『八幡宇佐宮御託宣集』巻五(菱形池辺部)によると、霊亀二年に「此所は路頭にして、往還の人無礼なり。此等を咎むれは甚だ愍し。小山田の林に移住せむと願給ふ」と託宣があり、鷹居社から小山田社に遷座。
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その後、養老七年に「我今坐する小山田社は、其の地狭隘し。我菱形山に移らんと願ひ給ふ」と託宣して小山田社から小倉山社(現・宇佐神宮)に遷座。
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いろいろ注文の多い神様だな。
同巻六(小倉山社部上)によると、天平十九年に聖武天皇が勅使を宇佐に派遣して大仏建立成就を祈願すると、「吾、天神地祇を率しいざなひて、成し奉つて事立て有らず。銅の湯を水となし、我が身を草木土に交へて、障へる事無く成さん」と託宣。
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八幡神のメジャーデビュー宣言と言えるでしょう。
同巻七(小倉山社部下)によると、天平勝宝元年十一月十九日に内裏で七歳の童子を依代として八幡神が「吾京に向かはん」と託宣。迎神使が宇佐に派遣され、百人以上の兵士が道中の警護に当たり、同年十二月二十八日に八幡神は平城京にやって来ました。
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同二十七日に祢宜大神朝臣杜女が東大寺を拝しました。孝謙天皇・聖武上皇・光明皇太后も出席される大法要が営まれ、八幡神に一品、比盗_に二品の神階が奉られました。
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八幡神のメジャーデビュー大成功です。
番組では言及されませんでしたが、ここで不祥事が。
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天平勝宝六年に薬師寺僧行信の厭魅事件が起き、大神杜女らもこれに関わったとされました。
翌七年に「汝等穢過有り。神吾、今よりは帰らじ」と託宣が有り、八幡神は大海を渡って伊予国宇和嶺(愛媛県八幡浜市矢野神山)に移ってしまいます。
八幡神が伊予国から宇佐に帰還したのは12年後の神護景雲元年です。
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この時、八幡神が九州に戻った場所に鎮座するのが、大分県杵築市の八幡奈多宮。
行幸会の旧薦枕が辿るルートは、八幡奈多宮から宇佐に戻ったルートを逆に巡るルートになっています。
八幡神は宇佐に戻りましたが、そこは元の小倉山ではなく大尾山(現在の大尾神社の場所)でした。
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この時代に起きたのが、和気清麻呂が道鏡の天皇即位を阻止した有名な一件ですが、番組ではこの事件には全然触れませんでしたね。
この時の託宣が「我が国家は、開闢より以来、君臣定れり。臣を以て君と為ること、未だ之れ有らざるなり。天の日嗣には必ず皇緒を立つ。無道の人は、宜しく早く払ひ除くべし」。
— k.hisadome (@HisadomeK) February 11, 2021
八幡神の数多の託宣の中で最も有名なものでしょう。
八幡神が最初に小倉山へ遷座したのが神亀二年正月二十七日。この日に「吾未来の悪世の衆生を導かんが為に、薬師・弥勒二仏を以て、我が本尊と為す。理趣分・金剛般若・光明真言陀羅尼を念持する所なり」と託宣が有り、薬師勝恩寺・弥勒禅院が建立されました。
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後に両寺は宇佐神宮境内に移転し、合併して弥勒寺になりました(講堂が旧・弥勒禅院、金堂が旧・薬師勝恩寺)。
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神仏分離で弥勒寺は廃寺となり、現在は寺跡に礎石だけが残っています。https://t.co/mQgUpxBxN1
弥勒寺の初代別当が法蓮です。
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『八幡宇佐宮御託宣集』巻十四(馬城峰部)によると、宝亀八年五月十八日に「明日辰時を以て、沙門と成つて、三帰五戒を受くべし。自今以後は殺生を禁断して、生を放つべし」と託宣があり、この時の八幡神の戒師が法蓮とされています。
こうして沙門となった八幡神(八幡大菩薩)の姿を造像したのが「僧形八幡神像」。
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番組中でも少し言及されていましたが、空海と八幡神がお互いの姿を描いたとされるのが「互の御影」で、その僧形八幡神像(と弘法大師像)は京都の高雄山神護寺に伝わっています。https://t.co/qRcqDDRDyV pic.twitter.com/chVll0y044
ただ、番組中で神仏習合を「日本独自」とやたらと強調するのは、ちょっと違うと思うな。
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もちろん、「神道と仏教」の習合は日本だけですが、土着宗教と外来宗教の習合は別に日本に限った事ではないでしょう。 https://t.co/agkQUDwdlC
きちんと取材された良質な番組だと思うのですが(BSフジでも放映されます)、何故か途中で「宗教の融合は他の国では成立しない」とか、更には「日本の四季の変化が……」とか論理的じゃない事を言い出したのはちょっと残念ですね。
— k.hisadome (@HisadomeK) February 11, 2021