二万七千光年の旅
内容は、今更言うまでもなく野田さんの世界。幾重にも重なり、時も空間も飛びまくる。あらすじを書くのは難しい。遊民社に出会った頃、「彗星の使者」や「宇宙蒸発」を観て意味も分からないまま圧倒された記憶が蘇る。意味がつかみきれないのは今も同じなのだが・・・・(苦笑)。20年前の戯曲が現在でも古さを感じさせないのは流石。野田戯曲のすばらしさを痛感する。それでも、最近の野田戯曲と雰囲気が違うかなと感じられないこともない。そういえば、野田戯曲のような雰囲気を持つ戯曲も劇団を見かけることがない。つか作品があちこちで手本にされ上演されていたのを思うと少し悲しい。もっとも、ワシが知らないだけかもしれないが・・・・・。

主演の二人とも舞台経験少なく、力不足は歪めないがよく頑張っている。ビデオを参考にしたのか、演出指導のせいなのか、野田さん、円城寺さんを意識しすぎていたように感じた。ちょっと残念。いっそのこと、自由にやらせた方が面白かったかもしれない。
今回、主演の三宅の人気の為か、若い女の子が多いのにはにびっくり。一瞬場違いの所に来てしまったかと錯覚した程。しかし、考えれば彼女ら(主演の2人も含め)の年齢は、初演当時の野田さん、円城寺さんとほぼ同じ。そして、初めて野田戯曲と出会った頃の年齢ともあう。彼女らが、この戯曲をどう思ったのか非常に興味がわく。