その魅力
ボーリングの魅力。これは、人によって全く違うんだろうけど、僕にとっては・・・
”レーンアジャスティング” これに尽きる。ボーリング場のレーンは、オイルの
塗り方によって、様々に変化する。全体的にオイルが多く”速い”レーン。
オイルの量が少なく”遅い”レーン。外が速い、あるいは中が速いレーン。
しかも、オイルはボールによって、延ばされ、持ち去られるから、コンディションは
なげている間にもどんどん変わっていく。
面白いのは、例えば、外が遅くて、中が速いレーンでは、右利きの人間が
より右側に投げると、玉は逆に左に行くという現象が生じたりすること。こういうレーンでは
たまのよく曲げる人間が、10thピン(右端)のスペアをとるのが、とてつもなく
難しくなる。
速いレーンでは、ぜんぜん曲がらないので、自分のボールのフックポテンシャルの
小ささに打ちのめされ、遅いレーンではボールがレーン半ばで回転力を失って(ロールオーバー)
死んでしまい、自分のボールの勢いのなさに愕然とする。こうして、レーンと格闘する中で
自分の技術に足りない部分がはっきりと見えてくるし、ボールの種類を変えることの意味も
初めて分かる。こうなってくると、アジャスティングにさえ成功すればストライクは勝手にでる
ので、ストライクを出すことの快感はジャストのラインを見つける快感へと変わっていく。
特殊なケース(試合など)を除いて、ストライクの一つ一つに一喜一憂するということが、
不思議なくらい全くなくなってしまう。
レーンと格闘しながら、ゲームを楽しみ、自分の技術の向上を目指す。これこそが、ハウスボールで
投げているときには絶対に触れることの出来なかった(腕力が強い人ならハウスボールでも可能?)
ボーリングというスポーツの神髄であり、大嵌まりへと人を導く魔力なんだろうと感じている。
願わくば、オイルが厚い(とてつもなく速い)という噂のアメリカのボーリング場で自分を磨ければ・・・
と思っていたんだけど。