English 11

Speak to myself

 

英会話ごっこ

 

さすがに英語を喋る同僚(当たり前)に20ヶ月ほども囲まれていると

喋っている英語のレベルはともかくとして、頭の中を英語一色にして喋るのが

当たり前になってくる。

出発前に冗談交じりに言われた”英語で見る夢”もそんなに珍しく無くなってきたし

仕事中に突然誰かに話しかけられても、それなりに対応も出来るようになってきた。

昨年の惨憺たる状況を考えれば何とも進歩したものだと我ながら思ったりもする。

会話力というのは、英語力以上に慣れや度胸の支配する部分が大きく

コミュニケーションがそこそこできるというのは、決してその人の”英語力”が

優れているということを直接示さない。

例えば発音一つを取ってみても、明らかに正しい発音からかけ離れたままでも

ある程度なれてくれば、どこにさえ気をつけていれば相手に通じるか?が

分かってくる。で、発音の練習はそこでおしまいになってしまう。

文法にしても、あるセンテンスを喋り終わった瞬間に、さっき自分が喋った英語は

文法上容認しがたいことに気付くのは毎度のことだが、会話の流れ上はほぼ問題無く

通じていることがほとんどなので、結局さして反省もせず、結局同じ間違いを

永遠に繰り返す。

通じていると自覚できるだけマシじゃないか、贅沢言うな、という声も聞こえてきそうだが、

もともとモッタイブッタ言い回しや、関西人の基本であるフリとオチのある会話が

出来なければそれだけでストレスを感じてしまうので、はっきり言って

”最低限通じる”レベルで立ち止まっているわけにはいかない。

日本語を使ってさえ、思うままに演出を加え自分の言いたいことを効果的に伝えるのは

難しい。そして日々外国語と格闘していく中で、伝わるには伝わったが、自分の思うような

表現は全く出来なかった、などということは毎日星の数ほどある。

CDを使った発音練習や、参考書を使った文法の勉強、などは続けていれば効果的なのは

十二分に承知しているのだが、どうにも飽きっぽい自分には不向きなようで

全然長続きしてくれない。

かわりにずっと続けているのが、頭の中で一人シミュレーションだ。

これは、会話の中で上手く伝えられなくて口惜しい思いをしたシチュエーションを

いくつか覚えておいて、仕事中一人の時や、シャワーを浴びながら、あるいは

寝る前の布団の中などで、頭の中で場面を再現し、"would have been"モードで

”こう言えば良かったのにセンテンス”を(小声で)口に出して喋り、

それに対する相手の答えも頭の中で考え、さらにそれに受け答えしていく、というもの。

会話が独り善がりになる(当然!)、声を出しているのを他人に見られるとかなり寒い、

布団の中で始めると全く眠れなくなる、などの欠点も多いが、

こうやってシチュエーションを頭に叩き込んでおけば、他の機会に他人が喋っているときや

テレビ、雑誌の中などで使えるセンテンスに気付くケースも多くなり、

自分としてはかなり効果的だと信じている。

もっとも最大の欠点として、英語環境で生活していないと全く使えない、ということが

あるので、残り少ない滞在時間の中で、シミュレーションの精度を上げていかねばと

自分に言い聞かせている。

 

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