なかたやすひこ さんから ヴァント盤の推薦文を頂きましたの掲載いたします。
同様の文をいくつかのHPに投稿されている旨を お知らせいただきました。
=======================================================
*推薦盤*
「演奏、感動の質、共に空前のブルックナー「第9」遂に登場」
ヴァントのレコーディングは基本的なものはBMGによって網羅されているが、モーツァルトのコンチェルトが、ジョイ・クラシックスというレーベルによって発売されるようになったし、このブルックナーも、BPOによる「第8」(96年収録)に続くサルダナ・ヴァントシリーズの第2弾としてリリースされたものだ。
ヴァントを聴くには最早ドイツに直接赴くしか術がない今、このようにBMGが埋め残した演奏を次々と驚異の高音質でリリースするレーベルの登場は一般のファンにとっては願ってもないことである。
この演奏はヴァントの演奏であることは間違いないが、収録年代については若干異説もある。
実は彼は90年にも同じ組み合わせでミュンヘン・フィルを振っているからだ。
だが、録音のクオリティ、演奏の内面性などから考えてまず98年の物と考えて良いと思う。
未完成も素晴らしいが割愛。ブルックナーはさらに凄い!!!!!!!
あの朝比奈隆のどの演奏よりも完成度が高く、そうなるとこれが同曲のベストワンになる。
演奏は誠に端正で、朝比奈のような無手勝流の素朴でエネルギッシュなものとは一線を画するが、ブラームスの「第4」と同様、木管のフレーズ一つにも奥深い箴言が秘められており、きくものを厳粛なたたずまいにさせてしまうのだ。
これは彼の心眼の賜物にほかならない。
曲が進につれて深遠をのぞき込むような瞬間が連続し、沈潜した様相を呈してくるのは流石というべきで、北ドイツとの新盤から僅か5年の間にヴァントの熟成の度合いは加速度的に深まっているのを聴くにつけ、この精神の音楽家、魂の指揮者、ギュンター・ヴァントをいくら尊敬しても仕切れない思いがする。
まあ、某批評家の影響絶大で恐縮ですが^^;
この演奏はほんとに凄い。まだお聞きに成られていないようでしたら是非オススメします。
=======================================================
参考までに なかたさんの「ベスト盤投票」は以下の通りです。
1.ギュンター・ヴァント指揮ミュンヘン・フィル 98年盤(SARDANA)
2.朝比奈隆指揮 東京交響楽団(CN 1991年盤のほう)
3.カイルベルト指揮 バンベルク交響楽団 (TELEFUNKEN)
ベストワンはヴァント=MPOしかない!この演奏は今のヴァントの最善の姿を現している。
北ドイツ盤が子供の遊びに聞こえるくらいである。第3楽章の沈み込んでいく部分や、観客が感極まって拍手できないでいる部分など、まさに啓示としか言いようの無い演奏である。BPOより上。
セカンドは朝比奈だろう。あえて録音の万全でない東響盤。
ど演歌のブルックナーここに極まれり。
カイルベルトは実に端正な作りが気に入っています。
なかたさんのヴァント盤に対する深い思い入れを感じる事のできる 素敵な推薦文と思います。
私自身もこのミュンヘン盤は超一級の名演だと感じます。
カップリングされている「未完成」まで ブルックナーに聴こえてきました。 (笑い)
なかたさん 今後ともよろしくお願いいたします。