索条
索条は索道にはかかせない重要な要素です。
索道で使われる索条はその用途で分類すると次のようなものがあります。
1.支索:搬器を懸垂する索条。
2.えい索:搬器を移動させる索条。
3.支えい索:搬器を懸垂かつ移動させる索条。
4.平衡索:搬器を平衡させる索条。
5.緊張索:支索、えい索、支えい索を緊張させる索条。
複線式の索道に用いられるのが支索、えい索及び平衡索で、
単線式に用いられるのが支えい索です。
索条はJIS G 3525(ワイヤーロープ)又はこれと同等以上の規格のものを使用し、
それぞれ用途によって必要となる条件が違いますので、それに適合する
特性の索条を選定する必要があります。
支索の場合、鉄道でいうレールの役目をすることになるので、
継ぎ合わせが無く、耐腐食性にすぐれ、架設した時のリップが少なくなる
ように繊維芯を有しない物が用いられます。
繊維芯はロープの形状を保持したり可とう性を持たせるためのものであるので、曲がらない方がいい
とされる支索については腐食のことも考慮して繊維芯のないロックドコイル
形とかヘルクレス形が用いられます。
逆に他の索条については滑車等で曲げられて使用されるので、曲げやすく
繊維芯を有するものが適し、フィラー形やウォーリントンシール形
といったものが多く使用されています。
ただ、ソケット加工を行うえい索や平衡索は熱処理が伴うので、熱に弱い
合成繊維芯のものは避け、天然繊維芯のものが使用されます。
支えい索は継ぎ合わせて使用することになりますが、接合の方法は
ロングスプライス、接合部の長さは索条径の1000倍以上
にしなければなりません。そのようにして編まれた索条は技術者の熟練度
にもよりますが、接合していないものとほぼ同等の強度を得ることができます。
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