支索サドルと受索装置
支索サドル
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複線の索道において支索を所定の高さに保持するため支柱に取付けてある装置を
支索サドルといいます。
支索サドルは支索に合った溝が切られている支索シューとそれを支持する本体で
構成され、支索がシュー上を円滑に摺動するように設計されています。
シューは当初鋼材から削り出して製作されていましたが、最近では耐摩耗性に優
れ摩擦係数の低いナイロン製のものが多く使われています。
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受索装置
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単線の索道における支えい索又は複線の索道におけるえい索及び平衡索を所定の
高さに保持するために支柱に取付けてある装置を受索装置といいます。(索受装置
ともいいます。)
受索装置は索条の受け方によって、索条が自重で下がるところを持ち上げて支える
受索装置と搬器下端と地面の高さを押さえるために索条を引き下げるようになって
いる圧索装置の2種類に分類されます。
また、停留場の機械設備の一部として設ける受索装置もあります。
構造的には受索輪、ビーム、ブラケット及びそれらをつなぐ
ピンによって構成され、装置にかかる荷重や索条の屈折角によって受索輪の数が変わってきます。
通常は一本の支柱に対して2〜8輪、多い物では16輪まであります。
受索装置は受索、圧索に関わらずある一定の適正荷重を負荷することによって脱索
(索条が受索装置から外れること)するのを防いでいますが、線路のシチュエーション
によっては、所定の過重に達しない場合もでてきます。こういう場合には脱索防止
輪を設けたり、ひとつの装置で受圧索を受け持つ装置を使用したりします。
脱索対策としては他にも内脱索防止板、脱索受、跳ね上がり防止装置、脱索検出装
置等が取付けられており、脱索の予防あるいは脱索時の安全を十分考慮した設計に
なっています。
受索輪は常に索条と接しているので、索条の摩耗損傷、慣性力、乗り心地等様々な
ファクターに影響を及ぼす受索装置の中では最も重要な要素となっています。
以前は鉄製のものでしたがその後改良が重ねられ、現在ではアルミ製の輪芯に合成
ゴム製のライナーの組合せが一般的となっています。
鉄製の方が脱索しづらい面もありますが、軽量のアルミ輪芯は回転抵抗を下げ慣性
力を少なくし、ゴムライナーを用いることにより索条の摩耗損傷を押え、乗り心地
の向上にもつながっています。
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