このタイプ(張り出しの直視バイザーが廃止されペリスコープになった)はドラゴンから製品化されているが、「根本的になにか雰囲気が違う」仕上がりになるので、作ろうとすると結構大変である。ここでは「お手軽バージョン」と「徹底的バージョン」の2つに分けて解説したい。
基本的にはドラゴンのキットを使用するが、それでも細々と手を加えたり流用してやらねばならない。ここでは「お手軽」と銘打ったので基本的にはあまり金も手間もかからない方法を紹介する。
車体下部が長すぎるので最後部ボギーとアイドラーホイールの位置関係がおかしくなっている。ここは車体下部後端を5mmほど切り落として修正することで我慢しよう。他にも3ピースディファレンシャルハウジングの形状が変だという問題があるが、「タミヤのキットから流用する」 or 「別売りのレジンパーツを導入する」の2つの方法を紹介するにとどめる。キットそのままでも我慢できる範囲ではあるので、「やりたいようにやればよい」ということになろうか?
ここも全体的にプロポーションがおかしいが、言い出すとキリがないので、「下端に1mmくらい下駄をはかす」ことで我慢しよう。この手法を取ると、車体前面装甲板が長くなりすぎるがそこはなんとかごまかしようがある。張り出し部にアップリケアーマーを付加することで、錯覚させることも可能であるし、同時に張り出し形状がおかしいのもカバーできる。この張り出し形状の修正は結構手間なので、この方法をお勧めする次第である。当然その場合は車体側面にも付加してやらねばならない(上の写真参照)
これまた全体的に形状がおかしいので、修正はあっさりあきらめてタミヤのM4付属の砲塔を流用してやろう。タミヤの場合は後から部品請求が出来るので、砲塔なしとなったキットも無駄にはならないことだし。なお、タミヤの砲塔を流用するにあたっては車体側の穴(砲塔リング)を拡大してやる必要がある。
キットには後期型VVSSが付属しているので、ここは前期型VVSSに入れ替えてやらなければならない。その場合、リツール版のファイヤフライには「下駄履きリターンローラー」が付属しているのでそちらを使ってやった方がいいだろう。まぁ、この部分は「後で付け替えたんだよ!」と強行に言い張れば後期型を使っても問題ないかもしれない・・・。キャタピラに関してはキット付属のCUFFタイプで問題ない。
お手軽といいながら、2つのキットを使うところが「金満主義的」であるのは否定できない・・・。とはいえ「徹底的バージョン」よりははるかにマシではあるが(苦笑)
ここで紹介した手法で製作すると、上に掲載した写真と同様なタイプに仕上がるので参考にして欲しい。
こちらはとにかく「金に糸目はつけない」金満主義での製作手法となる。国内入手難のパーツもバリバリ使うことになるので、あまり一般的ではないだろう。「お手軽バージョン」と「徹底的バージョン」の間を取った当たりがバランスよく、このタイプを作り上げる手法となるだろう。適宜選択していただきたい。
上部、下部ともにMPモデル製のインジェクション製改造キットを使用する。とにかく、このキットは組みあがった雰囲気がいいし、表面処理なども端正で大変好感が持てる出来である。最近は大変に入手困難であるが、そこは個人の努力に期待しよう。
(秋葉原のレオナルドで改造キットではないが、同じパーツの入っているM50フルキットを最近見かけた)
タミヤのものでもいいが、ここは「世界最高のレジンキット」ともいえるチェサピークモデルデザイン(以下CMD)の砲塔キットを使用したい。同社からは「初期型(M34連動砲架)」と「アップリケアーマー付き初期型」が発売されているので好きな方を選ぼう。アップリケアーマー付きを選択した場合は当然ながら車体にも付加してやらねばならない。M34A1連動砲架型の砲塔にしたいのであれば、タミヤのM4の砲塔でなにも問題はない。
(CMDの砲塔本体にタミヤの防盾 を移植するという手法もある)
ここは「世界で一番出来がよく」て完璧なアーマードブリゲイドモデルス(以下ABM)のVVSSセットを使用してやろう。ただ、このセットは大変に入手が困難で、国内のみならず現地北米でもほとんど出まわっていないようだ。「入手できたら使う」ことにして、それまで待つというのも選択肢だろう。MPモデルの車体下部には取り付け部がモールドされているが、形状がおかしいので削り取っておかねばならない。ABMのキットに取りつけ部も入っているので安心である
(というか、そうしないと取りつけられない)
キャタピラはドラゴンのキットに付属しているCUFFタイプを使用すればよいだろう。出来れば側面形状がちょっとおかしいエンドコネクターはモデルカステンあるいはRHPSのより完成度の高いパーツに取り替えてやりたいところではあるが・・・。
といったところで、手に入らないキットばかりでくみ上げる手法の紹介となり「意味がない!」という説もあろうが、その批判は甘んじて受け入れる。あくまで手法の紹介であるので、入手性に目をつぶったことをお詫びしておく。
なお、小部品あるいはエッチングパーツについては適宜選択して欲しい。「お手軽バージョン」にはファインモールド製あるいはショウモデリング製を、「徹底的バージョン」にはABER製をお勧めするが・・・。