1.小型軍用車両、トラック(〜3トン クラス)

ダッジ3/4tトラック
今はイタレリから発売されているが、元をたどれば全てMAXのキット。発売は1974年から75年にかけてで、すでに25年近くが経つ。しかしながら、その後どのメーカーも手を出していないことを考えれば、古いキットだからと言ってバカには出来ない。実際、出来の方は素晴らしいのだから。ただ、組みにくいキットであるのは確かで、そのあたり古さは感じる。
 イタレリからの再販時に金型に改良が加えられ、多少改善はされているが・・・。

 他の問題点としては一連のシリーズ全てに言える事だが、デカールの字体がオーバースケールでちょっと使うのにはばかられるものがある。

 最近になって台湾のSKYBOWからも発売になり、まさに決定版と言うべき素晴らしいキットである。木製ボディを再現しており、旧MAX版とは差別化が図られている。
1.WC51/52カーゴ
 基本となるトラックタイプ。MAXのシリーズとしては最初に出たモノで、発売当時は一部モデラーを熱狂させた。今でも多少のディティールアップを施す事で、全く問題ない組みあがりを示す。ディティールアップにはエデュアルドのエッチングパーツがお薦めである。 台湾のスカイボウからもリリースされており、その精密感は素晴らしくまさに決定版である。旧MAX版はスチールボディであったが、こちらは木製ボディで差別化がされているのも好ましい。
(一説によると木製ボディは1945年になってからの製造分らしいのが問題といえば問題かも?)
2.WC53キャリオール
 あまり一般的とは言えないクローズドボディのタイプでADV/AZIMUTからレジン製改造キットが出ている。改造のベースとしてはアンビュランスが指定されている。キットの出来はかなりいいが、まとめあげるにはそれなりの苦労は覚悟しなくてはならない。特にキャビン部のウインドは全て自作する必要があり、奇麗に仕上げるには相当の注意が必要であろう。他にポーランドのS-Modelからも発売されており、組み立てやすさではこちらの方が上のように見うけられる。最近はADV/Azimutの製品は全く国内に入ってこないので、現時点ではS-Modelのキットを選択せざるをえないだろう。
3.WC54アンビュランス
第二次世界大戦当時の米軍標準の野戦救護車である。キットの出来としては、一連のダッジシリーズの中で最も組みにくい。うまく組み上げれば最高の出来をしめすのだが・・・。運転席回りのドアの立て付けやキャビン周辺の合いがかなり悪く、そこをクリアするのが結構大変である。
4.WC56/57コマンド
 ちょっとクラシカルかつ優美な印象もあるコマンドカー。当然キットも出ている。キットの出来については他のシリーズと共通で、多少の組みにくさはあるにしても、完成した時の雰囲気は抜群にいい。ディティールアップにはエデュアルドのエッチングパーツを使うといいが、このタイプ専用のモノは出ていないのでWC51/52用で代用すること。専用ではないので、全てをそれでまかなえるワケではなく、一部自作などが必要となる。M38A1を発売した台湾のスカイボウモデルから発売になっている。大変素晴らしい出来で、MAX版では間違えていたところもすべて正確に模型化された決定版と言えるキットである。
5.WC64 KDアンビュランス
 大戦終盤に採用されたノックダウンアンビュランス。いかにもドライなボディスタイルが米軍らしさをかもし出している車両。キットとしてはADV/Azimutから改造キットが出ているが、未見のため詳しい内容は不明。
6.M6 37mm対戦車自走砲
 自走砲とは言ってもトラックベースだから、ここで取り上げることにした。さすがに古いキットだけあり37mm砲回りなどに精密感が足りないが、バリエーションとしてはかなり面白いものである。最近は全く再販されていないが、チェコのBILEKブランドで流通していたこともあり、一部の模型店にはまだ在庫が残っている可能性がある。アメリカ軍では1943年頃には装備から外されたが、自由フランス軍が終戦まで使っているので、派手なマーキングが楽しめる。
(今年の再販予定に入っているので欲しい一はぜひ)
7.ディティールアップパーツなど
 あまり出ていないが、エデュアルドから各種エッチングパーツが発売されている。特筆すべきはM6用のもので、防盾までパーツ化されており買い得感があってお薦めである。またSKYBOWの輸入元のオードナンスモデルからは幌などが発売されているので、利用してみるのも面白いだろう。

 

 

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